ホーム > 自分でメンテ(電装編) > 6. 電装系点検
難易度指数:1 | 旧車なら必ずやりましょう |
電装部品の特に電源系の接触不良の点検方法&ちょっとした手直しを集めてみました。アーシングなんかをする前に、こっちの点検が先です。
*1: 画像ではマイナス端子にアーシング端子を増設しています。
*2: カー用品店にある「バッテリー補充液」を注入します。水道水や電解液は不純物が混ざって化学反応に悪影響を及ぼしたり、比重が狂ったりするのでNG。
下は不良ヒューズの例です。いずれも場合も新品に交換しましょう。
A. 中のプレートが波打っているもの
溶断こそしていないものの、材質劣化が進行している為に波打っています。こうなると、過電流でなくても溶断しますので、発見次第交換しましょう。
B. 溶断しているもの
一目瞭然ですが、使えません(笑)
画像は比較的大きな電流が一度にドンと流れた場合に多い切れ方です。こんな時は単にヒューズを交換する前に、回路にショートが無いか点検する必要があります。
劣化して(つまりAの状態が進行して)溶断した場合は、もう少し焼け爛れた切れ方になる場合が多いようです。C. 溶断箇所が一見見えないもの
劣化または異常電流で溶断する場合でも、端部で溶断すると、ぱっと見ではOK判断してしまいます。画像Cの上段はその典型例。
ヒューズホルダから外して端子部を軽く弄ると、画像C下段のように端子がボロッと抜け落ちます。端子とヒューズ線の間で断線しているのです。
管ヒューズの良否判定の落とし穴と言えます。このトラップに引っかからない為には、下記作業を追加するのがオススメ。
電装品不動などのトラフルシュート時は管ヒューズを外してチェック
外した管ヒューズにサーキットテスタを当てて導通テスト
ヒューズより上流にあるのがヒュージブルリンク。ここはヒューズより大きな電流(30A前後)が流れ、ヒューズボックスより過酷な環境(大抵はバッテリのそば)にある場合が多いので、是非チェックしましょう。
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ボディーアースも接触不良を起すと、電装品の端子電圧が低下してしまい、十分な仕事が出来なくなります。軽視されがちですが、車齢20年以上のクルマはチェックが必要です。
特に、エンジンルームにある部分は汚れが付着したりサビ易い環境にあるので、以下のように修正します。
「3」はタップがないとダメですので、ない場合は省略しても良いかなとも思います。電流はハーネスからボディーアースへ落ちる時、ネジ部を通過します。よってネジ部の電気抵抗を減らす事が必要です。雄ネジ(ボルト)は汚れが酷い場合は交換して対処できますが、ボディーに溶接されている雌ネジ側はタップを掛けて汚れやサビを落とすようにしています。また、ボルトを装着する時は、接点復活剤等を軽く吹きかけるとベスト。なお、スプリングワッシャ装着を忘れずに。
下の4画像は230のアース端子位置です。エンジンルーム内は環境的に汚れ・サビが付着しやすい傾向にあるので、修正してやりましょう。ちなみに、アーシングする時はこの近辺にやるなら、是非共締めにしたいところですね。
エンジンルームハーネスのアース部 |
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インストのアース部 (インストブラケットの内側に端子がありました) |
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トランクルームハーネスのアース部 |