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電装系点検

難易度指数:1 旧車なら必ずやりましょう

電装部品の特に電源系の接触不良の点検方法&ちょっとした手直しを集めてみました。アーシングなんかをする前に、こっちの点検が先です。

 

バッテリ周り

  1. バッテリターミナル(端子)を外します(*1)。
  2. バッテリステーを外しバッテリも一旦外します。
  3. 外したバッテリは水洗いし、樹脂製のトレーも洗います。
  4. 液量をチェックします(車載状態でも出来ます)。
    バッテリ側面にある目盛り(右画像A部)を確認し、液量が「LOWER LEVEL」以下だったら蒸留水(*2)を補充します。ただし、「UPPER LEVEL」を超えてはなりません。
  5. バッテリ本体の端子とハーネス側端子双方をサンドペーパー等で磨きます。
  6. 取り外しと逆の手順で取り付けます。

*1: 画像ではマイナス端子にアーシング端子を増設しています。

*2: カー用品店にある「バッテリー補充液」を注入します。水道水や電解液は不純物が混ざって化学反応に悪影響を及ぼしたり、比重が狂ったりするのでNG。

ヒューズ

ヒューズボックスの端子が緩くなって接触不良気味となる場合があります。ヒューズは電源の基幹にあるので、大電流を扱う事が多く、ちょっとした接触不良が即、発熱や溶損に直結します。
例えば夜間、ヒータを掛けながらライトをつけて暫く走行してみて、火傷するくらいヒューズが熱くなっている場合は、下記作業が絶対必要です。
  1. バッテリのプラス端子を外しておきます(ショート防止の為)。
  2. 各ヒューズを外します。
  3. ヒューズボックスの端子の汚れをチェックし、ヒューズと接触する部分が汚れていたら清掃または磨きます(*)。
    *:パーツクリーナ、接点復活剤で清掃するか、#800番程度のサンドペーパーで磨きます。
  4. ヒューズボックスの端子をラジオペンチで挟み、右の画像のように端子の開きを修正します。(ヒューズを咥えるチカラを強くする)
  5. 外したヒューズをチェックし、溶断、劣化があるものは交換します。
    (溶断は他に原因がないかチェックします)
  6. ヒューズを装着します。端子がガッチリ噛み合う事を確認しておきます。

下は不良ヒューズの例です。いずれも場合も新品に交換しましょう。

A. 中のプレートが波打っているもの

溶断こそしていないものの、材質劣化が進行している為に波打っています。こうなると、過電流でなくても溶断しますので、発見次第交換しましょう。

B. 溶断しているもの

一目瞭然ですが、使えません(笑)
画像は比較的大きな電流が一度にドンと流れた場合に多い切れ方です。こんな時は単にヒューズを交換する前に、回路にショートが無いか点検する必要があります。
劣化して(つまりAの状態が進行して)溶断した場合は、もう少し焼け爛れた切れ方になる場合が多いようです。

C. 溶断箇所が一見見えないもの

劣化または異常電流で溶断する場合でも、端部で溶断すると、ぱっと見ではOK判断してしまいます。画像Cの上段はその典型例。
ヒューズホルダから外して端子部を軽く弄ると、画像C下段のように端子がボロッと抜け落ちます。端子とヒューズ線の間で断線しているのです。
管ヒューズの良否判定の落とし穴と言えます。このトラップに引っかからない為には、下記作業を追加するのがオススメ。

管ヒューズ溶断
※画像Cは佐藤さんからご提供いただきました。

ヒュージブルリンク

ヒューズより上流にあるのがヒュージブルリンク。ここはヒューズより大きな電流(30A前後)が流れ、ヒューズボックスより過酷な環境(大抵はバッテリのそば)にある場合が多いので、是非チェックしましょう。
  • バッテリのプラス端子を外しておきます(ショート防止の為)。
  • 各ヒュージブルリンクを外します。
  • 平端子が採用されているものが殆どなので、後述の方法でメス端子の開きを修正します。
  • もしかなりボロい様だったら、潔く交換です。もし異様にフニャフニャしているなら断線(溶断)しています。もちろんこの場合は、接続されている系統が作動しないハズです。古い日産車(と言っても60年代以前はコレ自体がないので、70年代のクルマ)は右の画像のようなホルダにヒュージブルリンクが付いています。230は殆どが3本のみ使用されていて、残る1本はスペアです。なお、部番は以下の通り。
    1. ヒュージブルリンク赤(0.85sq): 24161-28501  約500円
    2. ヒュージブルリンク緑(0.5sq): 24161-28500  約500円
  • ホルダにあるオス端子も出来たら磨いておき、接点復活剤を吹きかけます。
  • 元通りに装着します。

ボディーアース端子

ボディーアースも接触不良を起すと、電装品の端子電圧が低下してしまい、十分な仕事が出来なくなります。軽視されがちですが、車齢20年以上のクルマはチェックが必要です。

特に、エンジンルームにある部分は汚れが付着したりサビ易い環境にあるので、以下のように修正します。

  1. ボルト止めしてある端子を外す
  2. 端子を磨く
  3. 雌ネジ側にタップを掛ける(下画像)
  4. 新しいボルトに交換して端子を取り付ける

「3」はタップがないとダメですので、ない場合は省略しても良いかなとも思います。電流はハーネスからボディーアースへ落ちる時、ネジ部を通過します。よってネジ部の電気抵抗を減らす事が必要です。雄ネジ(ボルト)は汚れが酷い場合は交換して対処できますが、ボディーに溶接されている雌ネジ側はタップを掛けて汚れやサビを落とすようにしています。また、ボルトを装着する時は、接点復活剤等を軽く吹きかけるとベスト。なお、スプリングワッシャ装着を忘れずに。

下の4画像は230のアース端子位置です。エンジンルーム内は環境的に汚れ・サビが付着しやすい傾向にあるので、修正してやりましょう。ちなみに、アーシングする時はこの近辺にやるなら、是非共締めにしたいところですね。


バッテリ&エンジンアース部


エンジンルームハーネスのアース部
 

インストのアース部
(インストブラケットの内側に端子がありました)

トランクルームハーネスのアース部
 

平端子

平端子は一般にプラスチック製コネクタで複数極が一度に接続されている事が多いですが、単独で接続されている箇所もあります。
昭和48年排ガス規制までの車両はイグニッションコイルなどのような肝心な場所が平端子で接続されているのですが、メス端子が緩んでいる事が多く、接触不良で失火の原因にもなっています。右の画像のように軽く持って揺すったり、引っ張ったりした時に簡単に抜けてしまうようならNG。

メス端子をプライヤで修正するか、端子を新品に交換しましょう。修正する場合は、オス端子が嵌る部分の“開き”をなくし、ガッチリ噛み込むようにします。

できればギボシも似たチェックが必要です。ボロい端子は皆交換したいものです。

 

 

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