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角型2灯式ヘッドライト修理報告

掲示板からの抜粋です。時系列は掲示板とは逆で、上から下に向かって進みます。

No.441 2005/11/09(水) 00:01:17
きむあき  
角目2灯異型ヘッドライト 修正削除
お世話様でございます。
以前EGCSの(点火時期制御)件でお世話になったものです。

標記の件で質問致します。
セド、グロの230〜330系には角目2灯異型ヘッドライトが搭載されています。同様にトヨタクラウン(100系など)にも、同様のライトが付いている車種が有ります。
このタイプは、玉切れを起こすとASSY交換が前提になると
思いますが、修理は不可能なのでしょうか?
実は、当方仲間に100系クラウン(角目2灯)乗りがおりまして、
玉切れ→メーカー欠品という状況に陥っております。

230、330セドグロ乗りの方達なら、おそらく同じ悩みをお持ちの方もいたのではないか?、と思いまして質問致しました。

ヘッドライトの構造等、基本的な情報でも結構ですので何かご教授頂ければ幸いです。

PS:現在、シールドビーム球orハロゲン球の加工挿入も考えもいます。

No.443 2005/11/10(木) 22:07:37
ながた Website
(レス) 修正削除
きむあきさん>ヘッドライトですが、本題の前にライトの種類について・・・
・シールドビーム: 電球(バルブ)とレンズ&反射鏡部(ライト本体)が一体になったライトです。ハロゲンランプでもシールドビームはあります。
・セミシールドビーム: 電球とライト本体が分割可能な構造になっているタイプです。最近のはこれが主流です。
ここでお気づきかと思いますが、シールドビームの反対がハロゲンではない、と言う事です。シールドビームはライト本体構造の種類、ハロゲンは電球の種類になり、指している部位が微妙に異なります。

さて、ヘッドライトが入手不能との事ですが、お客様相談室にホントに入手できないのか問い合わせる(出ないなら苦情を言う)のも手です。次は、トヨタの他車で似たライトがないか探す、他メーカーのライト(230、330みたいなもの)で代用できるか検討する、という順になりそうです。または本体が分解可能なら修理する手段も無くは無いです。

当時の角型ライトはみなシールドビーム。でもウラを見ると、丸型シールドビームのようにどう見ても分解できないタイプと、セミシールドビームのように分解出来そうなタイプの2つがあります。
修理(電球交換)して使えそうなのは後者です。でもここで勘違いしてはならないのは、「あくまでもシールドビームなので、本来は分解してはダメ」と言う事です。電球と本体は密封されており、中に不活性ガスが封入されています。分解してしまうと、中にホコリなどの異物が堆積したり、内部が結露しやすくなったりして、光度低下の原因になります。分解修理をするなら、これを承知でやることになります(こうならないように対策をすれば良いです)。もちろん分解を考慮していないので、慎重に作業しなければなりません。
装着する電球はハロゲンを使いたいところですが、どうもレンズカットのマッチングが良くなく、光軸が出難いと聞いた事があります。普通の(ハロゲンでない)ヘッドライト用電球を使ったほうが良いのかな? あまり明るくないと思いますが(光度が保安基準をクリアできるかも不明)。

セドグロの角目2灯の場合は、230〜330前期と331以降でライトは異なります。分解できそうなのは前者。また日産車では他にA10スタンザやE23キャラバンに角目2灯がありました。
トヨタで似たようなライトはクラウン以外あるのかな? ちょっと分かりません。

No.444 2005/11/14(月) 18:36:38
きむあき  
ヘッドライトの件 修正削除
先日はご返答有難うございます。

質問を参考の上、更に情報&ライトの構造を収集しました。作業自体は私が同伴できませんでしたが、結果は以下の通りとなりました。
(オーナー談、「以前と同等以上?に、マトモに見える」との事です。)

バルブは「バルブ交換タイプのシールドビームヘッドライト用の電球(白熱球)」を使用。
ライト本体は330グロ用2灯ヘッドライトの様にスチール製の反射板でしたので、ホールソーにて穴あけ(43mm)しバルブを挿入、一部半田付けにて仮固定し、シーシングにて接着。
フィラメントの位置(=発光する部位)を純正と同等になる様(・・なつもです)りバルブを固定。なおバルブのねじり角や、座金に対しての傾斜角も純正同様にやったつもり、との製作者談です。
(実際は特別なオフセットは無かった?ように聞いていますが、詳細は不明です)

バルブはトヨタ純正品の使用予定でしたが、たまたま長期在庫品となっていた、スタンレー製の12V 75/60Wを使用しました。小糸でも同様の物が販売されています(カタログに有ります)。日産でも似たような構造&仕様の物が有りました(小糸カタログ)。
これを選択した理由は、フィラメントの配列が330用2灯ヘッドライトの物と同様であった(=光軸に対し「横」配列)事によります。肝心のクラウンライトの配列は確認し忘れてしまいました(汗)。
なお、ここ最近の車で見られるシールドビーム(球)はフィラメント配列が「縦」になっているます。例えばスズキ車(初代660アルト)のD4バルブは、ハロゲン球と同様の配列(=「縦配列」)がカタログ写真にて確認できました。

今回は行いませんでしたが、フィラメント配列&発光部位を同等に出来れば、ハロゲン球も装着可能な気もします。
例えばH6タイプのハロゲン球(=ダイハツ、マツダ、スズキ車に採用例がある様です)や、2輪用の一部車種の物はこの構造に近く、座金をずらす事で可能ではと思います。

今回は有難うございました。

No.445 2005/11/16(水) 23:38:20
ながた Website
(レス) 修正削除
きむあきさん>ご報告ありがとうございました。とても興味深いものでした。
使用したバルブは、セミシールドビーム用の白熱電球(シールドビームだとライトASSYしか部品設定はないので)になると思います。
ちょっと気になる事が一点。ライトと電球(バルブ)間はシーリングされたようですが、完全密閉しましたか? 本来のセミシールドビームだと、密閉はされていないので、これに習って若干は呼吸できるようにしたほうが良いかもしれません。分解前は不活性ガスが封入されていると思うので、この点が分解後は異なるハズです。
単純に、シーリング部に針で穴を開ける(穴は水が入らぬよう、下向きになるように)程度で良いと思います。

また、マトモに照らすようですので、とりあえずは一安心ですが、念のため、光軸点検・調整、および光度の測定を民間車検場(指定工場)か予備車検場などで実施されることをオススメします。これにより、次の車検はこのままで望めるか(と言うか現時点で保安基準を満たしているか)の確認が出来ます。

最後に、ひとつお伺いです。この件を当サイトの「投稿コーナー」に掲載したいのですが如何でしょうか?
角目ライト車のオーナーは皆不安に感じているネタです。日産車の角目も入手しにくくなっているようなので、保存版にしたいです。

No.447 2005/11/17(木) 22:14:55
きむあき  
Re:またまた遅くなりました 修正削除
先日は有難うございました。

「投稿コーナー」に掲載の件、OKです。
正直、「今回の件を私自身が作業し確認していない」という事で、躊躇しました・・・。まして光軸も測定していない・・。

ですが思い直しまして、この作業を「整備」の経験が十分且つ整備の知識が豊富、プライベートで永く車を作られている方が作業をした、という事を考慮しそれを信用すれば載せる価値はあるのかな?、と。

ただ、「以前と同等以上?に、マトモに見える」が、あくまでオーナー(=プロでも何でもなんでも無い方)の主観、という事はご留意下さい。

その上でご活用下さい。

では。

No.448 2005/11/18(金) 20:52:44
ながた Website
(レス) 修正削除
きむあきさん>ありがとうございました。ご本人がマトモに見える、と言うのだから、多分OKだと思いますよ。では、ありがたく活用させていただきます。本件について、また進展がありましたらご連絡いただけると幸いです。

 


<<管理人より>>

2005年11月の掲示板投稿記事より抜粋しました。最近新品の入手が難しくなりつつある、角型2灯式ヘッドライトに関する投稿です。

角型2灯式のヘッドライトでも70年代のセド/グロ、クラウンはシールドビームで、球切れ時はASSY交換が基本です。裏面を見たとき、脱着出来そうなタイプ(例えば230〜前期330用)であっても分解禁止となっています。しかし新品が出てこない状況では、分解、中の電球(バルブ)単品交換もやむなしと思います。そんな時はこの書込みは大変参考になると思い、保存版とさせていただきました。

もし「オレのも成功したぞ」と言う方はいらっしゃいましたら、ぜひ掲示板のほうへ書き込んでいただけると助かります(特に光量、光軸に関するレポート)。

投稿記事の保存を了解いただいた、きむあきさんには厚く御礼申し上げます。

 

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