ホーム > ウンチク資料集 > 05. 製廃となった日産純正部品を復活させる
「製廃」・・・ 旧車乗りなら必ず聞くイヤな言葉です。普通は製廃なら注文すらかけられません。特に社長がゴーンさんになってからは徹底的なコストカットの影響か、製廃部品が急増しています。一方、以前は製廃だったのに復活している、と言う逆転現象も散見されます。何でかな??
ここでは殆ど知られていない製廃部品の対応方法について考えます。
簡単に言ってしまえば「作るのをやめた」ことです。まぁ、理由はいろいろあるのでしょう。製廃であってもメーカの部品センタに在庫が残っている場合は、引き当てて貰う事が可能ですが、在庫無しの場合はどうしようもない・・・
と思うのはまだ早いです。
2001年頃、某日産部販本部の方から「とりあえず古いクルマ用の部品は仮製廃にするらしいですよ。在庫切れ後は、要請があればまた生産するんじゃないでしょうか?」と言う話を聞きました。この「仮製廃」、良く分からないですが、どうやら
みたいです。半分推測が含まれますけど、どう考えても辻褄が合います。
確かに動きの悪い部品をいつまでも在庫したり、生産体制を維持したりするだけでコストが掛かりますから、コスト削減対策の槍玉に真っ先に挙がるのは理解できます。
でもこの「要請があれば」って何? そんな方法があるのか!
こんな申請を出せる事を知りました。前述の「要請」とはこのことらしいです。調査結果で「可能」なら発注となります。つまり製廃扱いでも再生産できるかを調べ、可能であれば再生産してくれるのです。もちろんこの調査の結果、NGの場合もあるようです。
ディーラや部品商でも良いです。私はディーラの店頭でお願いしました。ベストなのは部販かもしれません。申請は部販からメーカに対して行うようです。ディーラや部品商から頼んでも仕入ルートに部販が入っているので、話がきちんと伝われば大丈夫だと思います。ただしこの供給可否調査依頼があること自体が、部販内でも展開されていないらしいのです。多分、「製廃部品は諦めてもらう」が基本だからでしょう。そのため説明しても「聞いたことがない」と言われる可能性が大だと思います。しかし部販の本部の仕入担当者なら知っているハズです。「仕入担当に聞いてくれ」と食い下がります。
申請で必要なこと・・・
の2つで十分だと思います。部品番号については店頭で調べてもらえば良い話です。普通は発注をしようとして製廃が判明するのが大半ですから、その時点で既に部品番号が判明しているハズです。
【結果が出るまで】
部品によって違うと思います。1週間以上は待つ必要があるでしょう。
【入荷するまで】
私は2ヶ月くらい掛かりました。製廃でなくても、旧車部品の在庫無し再生産では2ヶ月くらいかかるケースが多かった気がします。
部品の入荷後、その部品番号の扱いについて調べてもらったところ、製廃フラグが消え、メーカに数十個在庫がある状態になっていました。つまり製廃状態だったのが通常の供給状態に戻ったと言うことです。製廃から復活した瞬間です。
当サイトの「投稿コーナー」に事例をアップしました。
セドグロ系の部品で復活できたと言う方がいらっしゃいましたら、是非掲示板までレポートをお願いします!!
どんなに丁寧に扱っても劣化するゴム部品、消耗部品はやはり無いと困ります。社外品も出回っている様な部品ならまだ許せます。社外品もなく、しかも車検に影響する部品となると「もう乗るなということか!」と思ってしまいますよね。新車がさっぱり売れなくなった昨今では、メーカも旧型車用部品の再生産を意識し始めたとの噂も耳にしたことがあります。申請が出せるといっても乱用すると制度自体が無くなってしまいそう、なんて心配するのは大げさかな?? でも、「無いと本当に困るモノ」に対してはメーカにきちんとアピールしたいものです。