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430用エンジンマウントに変更

適用車種
(確認できた範囲で)


  • 130  L20(新&旧)、J20  
  • 230  L20、L26
  • 330  L20、L28

*; 残念ながら2010年頃に製廃となっていることが確認されました。


難易度指数:3 インチ&ミリのネジに注意

1.目的

クルマのあちこちに使用されているゴム部品。これの経年劣化から色々な不具合が出てきます。オイルなどの液体類の漏れ、風切り音、騒音、振動etc・・・
エンジンを載せているエンジンマウントもゴムの塊で、劣化するとエンジンの振動がボディーに伝わりやすくなってくるのです。私の130もこれのヘタリが原因と思われるアイドル時の振動が目立ち、同乗者から「すごい揺れるね」と言われてしまいました(笑)
そこで新品に換えたいと思い調べて行くと、130では製廃、230ではまだバックオーダーを掛ける事が出来ますが、430用の部品を流用することが出来ましたので、その報告を致します。

まず、現物確認。
画像は130のものですが、130では230以降よりもゴムが柔らかく、劣化すると亀裂が入り易いようです。画像でも亀裂がはっきり確認出来ます。

 

2.流用にあたって

他部品を流用する場合、本体およびその周辺部品の形状、材質、性能を調べてから判断しなければなりません。今回の場合は材質、性能は問題ないので、形状がカギとなります。
130〜430(すべてL型エンジン搭載車)までの変遷を辿ると・・・

適用車種 形状等の特徴 取り付け上の互換性 部品番号上の互換性 新品部品の供給(01.9現在)
130 ネジがインチ     製廃
230
  • ネジのミリ化
  • ロールストッパ追加
  • ゴムのバネレートアップ

130用とは有り

130用とは無し

入手可
(やや入手困難)
330 前後ストッパ追加 230用とは有り 230用とは無し 430用で供給
430 ストッパの形状変更(強化) 330用とは有り 330用とは有り 入手可 ⇒製廃 *

*; 残念ながら2010年頃に製廃となっていることが確認されました。

これを見るとエンジンやサスペンション形式が同じことから、互換性があるのです。しかしながら部品番号上の互換性となるとなぜか繋がっていません。

次に現物で比較します。
左は430用、右が130用です。ストッパの形状変更によりすこしゴツクなり、全高も数ミリですがアップしています。特にサスペンションメンバーと合わさる部分の板厚が増え、しかも二枚重ねになったことから、取付ボルトを長いタイプ(20mm→25mm)にしなければなりません。二枚重ねとなったのは430からで、330以前は長さ20mmのボルトが使用されています。

  

また注意点としては130のネジで、基本的にはすべてインチサイズとなります。69年のマイナーチェンジで新L20となったことで、エンジンのみミリネジ化された後、230以降はエアコン配管の継手以外、原則ミリネジ(メートルネジ)となりました。130で230以降の部品を流用する場合、この点を考慮しないと装着することが出来ません。

430マウント流用のまとめ
型式 マウント以外の変更項目 部品番号
130
  • サス側ボルトをインチネジのまま、25mm長のものに変更
    (130パトカー H30E/G搭載車の同部位のボルトを流用)
  • エンジン側ナットをミリネジのものに変更
  • マウント:
     11219-V0100 2個
  • サス側ボルト:
     00114-62510 4個
  • エンジン側ナット:
     01225-00072 2個
230〜330

サス側ボルトを25mm長のものに変更

  • マウント
     11219-V0100 2個
  • サス側ボルト:
     08127-02528 4個

 

3.取り付け  

最後に交換手順です。片側ずつやりましょう。
マウントブラケット組み付けは、ややてこずる可能性がありますので、念の為。外さずにやるテもなくはないのですが・・・
  1. インマニ上にあるアクセルリンケージを切り離す。
  2. エンジンをジャッキで支える(車高が少し上がる程度に)。
  3. 左右マウント取付ナット各1本を目一杯緩める。
  4. エンジンマウントブラケット(下図のNo.11232/11233)をどちらか片側だけ外す。
  5. マウント取付ボルト2本を外す。
  6. 新品マウントを取り外しと逆の手順で組みつける。
  7. もう一方のマウントも同様の手順で行う。
  8. アイドル回転数(エアコンアイドルアップ時も含め)の点検・調整を行う。

 

 

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