ホーム > 自分でメンテ(ボディー編) > 6.ドアガラスランラバー

ホーム > 実験君 > 19. ドアガラスランラバー


ドア ガラス ラン ラバー

難易度指数:3 ガラスを割らないように・・・

ドアガラスの脇に挟まっているゴムをガラスランラバーと言います。これは日産での呼び名なので、他メーカーは少し違う事があります。「グラスラン」「ランチャンネル」等々。ゴム部品ですから経年劣化でボロボロになっていきますので、そうなったら交換です。機能的には劣化してくると、ドアガラスを全閉にしても水が車内に侵入するなどの可能性はありますが、雨程度では大丈夫で洗車など水平に水を掛けると入りやすくなります。
部品自体はコの字型した部品で単純ですが、交換はガラスを外す必要があり、あまりクルマいじり初心者の方は荷が重いかもしれません。

ここではセダン、バン、ワゴンなどドアサッシュのある場合のランラバー交換をご紹介します。

1.構造

部位は画像をご覧になれば一目瞭然(笑)
フロントサッシュ内のランラバーは別部品となっています。このページではココを除き、ドア上部に見える部分のランラバーについてご説明します。

 

2.部品

今回は社外品を使います。空助(クウスケ)技研さんの製品を今回使用することにしました。社外品を使用する都合上、本ページは「自分でメンテ」と「実験君」を兼用します。

重要なのは断面です。今回入手したものをノーマル品と比べます。幅は同じですが、側面がやや短いです。また純正は「反し」ない単純なコの字型なのに対し、今回入手したものは反しがあります。

一応純正部品番号も掲載します。途中から部品共通化で、5メートルの長尺物で供給されるようになりました。適切な長さに切る必要があります。

部品名称 純正部品番号 概算価格 *1 使用個数 備考
ランラバー H0335-89932 \4,000 2個 5mの長尺物

*1; 2017年8月現在、入手できるのかは不明

3.修理作業

ドアガラスを外すのが本来のやり方ですが、上手くやればガラスはドアの中に残したまま交換ができます。

【手順概略】

  1. ドアフィニッシャ(内張り)を外す
  2. ウィンドウレギュレータとドアガラスを繋ぐナットとビスを外す
  3. ドアガラスをウィンドウレギュレータから切り離し、ガラスをランラバーから脱線させ、ドアの底部に置く
    (またはガラスをドアから抜き、車外に出す)
  4. 古いランラバーを外す
  5. 外したランラバーと同じ様に新品ランラバーをカットする
  6. 加工したランラバーをドアにはめ込む
  7. 手順1〜3の逆の手順で組み立てる

【手順詳細】

  1. ドアフィニッシャは当サイトの「ウィンドウレギュレータ」のページを参照してください。
  2. ガラスを外す場合は、「ウィンドウレギュレータ」のページと被るのですが、ココではガラスをドア内に残したままの作業を解説します。
    ガラスを下げて下図のように黄色いマルの3か所をビスとナットを外します。見えている2ヶ所はビスですが、作業穴から外すのはナットです。これら3つを全部外してもガラスが落ちることはありません。レギュレータ側がスタッドボルトだからです。
  3. 次にスタッドボルトに引っ掛かっているだけのガラスをレギュレータから切り離しつつ、ガラス両端をランラバーから脱線させます。
    ココが今回の作業のポイントかと思いますが、少々難しいと感じるカモ。しかし、ガラスを抜くのもやりにくい場合があり(特にリヤドア)、状況によって2通りのやり方を用意しておくのもいいかな、と思います。
    下図はガラスをランラバーから脱線させた後に、ドアガラスの出入りする隙間から撮影したものです。ガラスは本来位置よりも外側にずれています。
    なお、ガラスを脱線させやすくするために、サッシュを外したり緩めたりするのはNG。後で建付け調整をするのが大変です。まぁ、どちらを取るかですが・・・

    ↓左フロントドアの前側

    ↓左フロントドアの後ろ側(ランラバーを既に外した後の画像です)
  4. 古いランラバーを外します。ボンドで数か所点付けされていますので、気を付けながら剥がしていきます。  
  5. 外した部品と新品を並べます。新品は外した部品を参考にしながらカット加工が必要で、必要な長さにする事と、角の部分に切り込みを入れる事です。2枚の画像はフロントドアでの様子で、外側が外したもの、内側がだいたいの長さにカットした直後です。
    なお、角部分の切り込みはハサミを使用しますが、市販されている大きさの中では最小クラスのものが欲しいところ。例えば手芸用の全長80mm程度のものがやりやすいと思います。


  6. 加工が終わったら嵌め込みます。一部は装着剤塗布が必要。ゴム系の黄色いボンドを数か所、点付けの要領で塗布します。主に上辺が垂れ下がらないように。フロント側は斜辺もです。
  7. 嵌め込みが終わったら、ガラスを嵌め込み、レギュレータの組み付けを行います。ここでドアガラスの昇降がスムーズかを確認します。ゴムが新品なので、多少は重くなる可能性はありますが、極端に変化が無い事を確認します。もし重い(マニュアル式の場合はハンドル操作力が増える、パワー式の場合は速度が遅い)場合は、レギュレータの建付けを調整します。これでもダメならサッシュの調整です(調整方法は別途更新時に追加する予定です)。
  8. ガラス昇降に問題がなければ、シーリングスクリーン接着、内張組み立ての順で進めて完成です。

今回は空助技研さんの製品を使用してみました。寸法や形状が少し異なりますが、ピッタリ付きます。空助技研さんの製品はYahoo!オークションで出品されています。お問い合わせ等はメールでお願いします。

 

一覧へ戻る