ホーム > 自分でメンテ(電装編) > 1. 充電状況の点検方法
難易度指数:1 | 電圧計があれば簡単です。 |
夜、ヘッドライトやメーターのイルミネーションが暗く、空吹かしすると「フワーッ」と明るくなる、AMラジオと聞いているとエンジン回転に合わせて「ジージー音」が出る、なんて言う場合は充電量が低下している疑いがあります。すぐどうにかなる事はなくとも、そのまま乗っていると特に電気の消費量の多い夏場や夜間にバッテリー上がり→エンスト→再始動不能となります。
また、多くのランプが球切れする、半導体素子を使用した部品が故障(または誤作動する、警告灯が点灯する等)する、等の現象が出るとなると、充電過多(オーバーチャージ)の疑いがあります。こちらは充電不足より事態は深刻。最悪は電装部品が故障しまくります。
あれ?もしや・・・と思ったら、簡単ですので発電量のチェックをしましょう。
コレ、基本中の基本。でも意外と忘れられがちなので、おさらい。
イグニッションSWの状態 | チャージランプの状態 | |
a | OFF(LOCK〜ACC) | 消灯 |
b | ON(エンジン停止) | 点灯 |
c | START→ON(エンジン始動) | 点灯→消灯 |
d | ON(エンジン回転中) | 消灯 |
一見当たり前の様ですが、重要です。特にbの状態の時、もし消灯したままだったら・・・ オルタがONしていない場合が多く、気がつかないでそのまま走行するとバッテリ上がり→路上エンコとなります。意外と軽視されがちですが、点灯すべきところで点灯するかは、エンジン始動ごとチェックが必要なんです。
このイグニッションSW“ON”(エンジン始動前)時にチャージランプが点灯しない原因を以下に挙げます。
エンジン始動後、ヘッドライトをHiビーム&ヒーターをONにして電気をそこそこ使っている状態にします。
エンジン回転を2000〜2500rpmくらいに保ちます。助手にアクセル操作してもらえばそれで良いのですが、一人でやる場合、後で運転席から離れなければならないので、次の方法で固定します。
スロットルノブを引き、時計廻りに90度回転させると、ノブを引き出した(=アクセルを踏んだ)状態で固定できます。タコメータがないクルマで約2000rpmにする時の感覚は・・・冬場、エンジン始動後アクセル操作をせずに1〜2分放置した時や、トップギヤで60km/hで走行している状態が大体この回転数ですので、エンジンの唸り音で判断します。
チョークノブを引いてしまうと回転だけでなく、空燃比が変わってしまい好ましくないので、キャブリンケージ付近にある「ファーストアイドルセッティングスクリュー」を締め込んで回転を上げます。ここは普段は外れない程度に緩めておくのですが、主にアクセルを踏んでいる状態でのキャブのバランス調整をする時に使用します。
タコメータがないクルマでは、チョークを目一杯引いて始動後1〜2分経った時のエンジンの唸り具合と同じにするのが目安です。
以上の状態を保ちながら、バッテリーの端子電圧を測ります。
判定は下表をご覧下さい。
計測結果 | 判 定 (考えられる不良系統) |
13.0〜15.0[V] | 異常なし |
15.0[V]以上 | 充電過多(オーバーチャージ)
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13.0[V]未満 | 充電不足
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