ホーム > 自分でメンテ(エンジン編) > 6. ダッシュポット
難易度指数:2 | シューッと一吹き |
キャブ調整(シングルキャブ、ツインキャブ)のページでダッシュポット(空気式スロットルリンク緩衝装置)本体不良でアイドリング回転数に戻らない(これに関連してエンブレが効かない)ことを少しだけ触れました。ディーラーに整備依頼をすると、「ダッシュポットが悪くてスロットルが戻らないのですが、交換しないと直りません。しかも部品が製廃なので交換も出来ません・・・・」なんて言われてしまいます。そこでダッシュポットの作用を止めてしまうケースが散見されます。
しかしダッシュポットの作用を完全に止めてしまうと、ヨンパチ規制車はスロー系のガスが元々絞られているため、
アクセルをON状態からOFFにすると
↓
エンジン回転が落ち始める
↓
アイドル回転数の規定値(650rpm)を通り過ぎ・・
↓
回転数が500rpm以下になり一時的にアイドル不調となる(1秒間くらい)
↓
規定値に戻り安定する・・・
と言う現象が出てしまいます。エンジンが完全暖機(水温計の指針が安定してから少なくとも10分以上走行後)状態なら赤文字の時点で一瞬アイドル不調になる程度で済みますが、気化条件で不利な気候だったり、完全暖機に達していない時にはアイドル不調が出た時にエンストしてしまうことがあります。ですので完全作用停止はあまりオススメ出来ないのです。
しかも交換なんてしなくても大抵直りますので、キャブ調整時にダッシュポットが悪さしてアイドリングが下がらない場合は、分解して修理されてはいかがでしょうか? 工具も数丁のスパナとブレーキクリーナーがあれば出来ますので。
清掃はいたって簡単。
吐き出し用オリフィスを内側&外側双方からブレーキクリーナーを吹きつけるだけ。
はじめは殆ど反対側へ液が抜けないのですが、そのうち抜けるようになります。もちろんオリフィスになっていますから「ツーツー」にはなりません。
逆の手順で組み立てます。組み立てた後、単体でロッドを指で押し込み作動チェックします。抵抗を感じながら数秒で縮めばOK。 最後にダッシュポットの調整を行います。調整方法はキャブ調整のページを参照して下さい。 |